無職にとって実家は天国であり地獄
帰省して思い出した事があります。
二十代の引きこもり時代。
25、6歳の時に仕事を辞めて、実家の自室に引きこもっていた時期がありました。
3年間くらいだったと思います。
37歳になった現在、同じように無職になったわけですが、前の時はかなり病的でした。
私は子供の頃から人間関係に難ありで、今現在連絡をとっている友人も片手で数えられる程です。
二十代の引きこもり時代に入る前はもう少し知り合いが居ましたが、外の世界に戻ってきた頃には誰も居なくなっていました。
それもそのはずで、引きこもって数ヶ月したくらいにケータイ電話の電源を切り、自ら人間関係を完全に断ちました。
それほど病的というか病んでいました。
というか引きこもっている内にそうなっていきました。
始めは気楽なもので、お金が無くなったら仕事を探せば良いかと思っていました。
毎日パソコンでゲームをしたり絵を描いたりしながら楽しく生活していました。
当時ハマっていたマインクラフトは、飽きることなく何時間でもやっていられました。
ひたすら地中を掘って鉱石を発掘するだけの作業に何十時間かけたことか…
実家暮らしで衣食住にも困らず、働けとも言われず、ぬくぬくとした引きこもり生活を送っていました。
しかしその生活が続くにつれて、体重はみるみるうちに増加していきました。
20キロ以上増えて、お腹や太ももに妊娠線のようなものができました。
今現在体重はほとんど戻ったのですが、その線は消えていません。
体重とは逆にコミュニケーション能力と自尊心のようなものは減少の一途をたどりました。
部屋の外から両親の声が聞こえてくると、自分の事を話しているんじゃないかとビクビクして聞き耳を立てる事もありました。
引きこもって1年目か2年目に貯金はなくなりました。
それでも両親に甘えて部屋から出ずにほとんどの時間を自室で過ごしました。
お金が無くても困らずに生きていける実家暮らしは、無職の私にとってまさに天国でした。
しかし社会復帰に時間がかかったのは、その守られた実家暮らしが主な要因になっていたようにも思います。
浦島太郎みたいな感じですね。
夢のような時間を過ごした後、現実に戻った時には全てを失っていたみたいな…
その時は三十路を目前にして、このままではやばいと思ったのをきっかけになんとか社会復帰できました。
結局どうにかなったものの、職業支援センターや職業訓練に行ったりと、すぐに働き始める事ができたわけではありません。
苦労した気がします。
今回はどうだろう。
あの頃とは状況は違うけど、よくよく思い出したら同じように始まりは楽観的なスタートでした。
今は同棲しているので、同居人の手前かろうじて人間らしい生活ができているけど、捨てられでもしたら実家に戻って同じ事を繰り返したりして…
だけど年金暮らしの両親のすねをかじるのはさすがに気が引けそう。
やはり来年引っ越しが終わったらすぐに仕事を探した方がいい気がしてきました…
あと三ヶ月かぁ。